打ち合わせを重ね、やっと理想の間取りができたら次は細かい部分の打ち合わせに入っていきます。
コンセントやスイッチ、照明器具等の電気設備の打ち合わせもそのひとつです。
・コンセントはどの位置に何個設置するのか
・スイッチはどこにどの高さで設置するのか
などなど、ひとつずつ決めていくのはなかなか大変な作業です。
ですが、コンセントの位置・数は実際に住んでからの不満が出やすい場所なんです。
計画段階でしっかり考え、後悔のない家づくりにしましょう!
コンセントの位置と数をどうやって決めるか
コンセントの位置と数は、設計者さんが作成する電気図面をもとに打ち合わせをすることが多いかと思います。
しかし、先に要望を伝えておくことで、後からの打ち合わせや施工がスムーズに進みます。
もしくは、コンセントの位置次第で間取りに変更が出る場合もあります。
できれば間取りを考える際に並行して考えてみてください。
考え方の手順を見てみましょう!
①リストアップ
まずは、現状コンセントを使用している家電をリストアップしてみましょう。
コンセントに繋ぎっぱなしにしている家電、必要に応じて使用する家電、季節によって使う家電などを書き出してみます。
部屋別・ゾーン別に分けて書き出すと把握しやすいと思います。
②間取り図に家具を書き込む
次に、間取り図に家具を配置してみましょう。
打ち合わせの段階でだいたいの位置は決めているかと思いますので、図面に書き込んでみましょう。
このとき、家具のサイズを反映させ、できるだけ正しい寸法で記入してください。
③家電の配置をイメージする
家具を書き込んだ間取り図を使って、生活する様子をイメージしてみます。
そして、①で作成したリストを使いながら「この家電はここで使いたい」を書き込んでいきます。
④コンセントの位置と数を考える
書き込んだ家具と家電をもとに、どこに何個のコンセントが要るのか考えていきます。
このとき、必要な数ギリギリではなく、少し余裕を持たせた計画をしましょう。
ハウスメーカーでは、コンセントの数が「標準〇箇所」と決まっていることが多いです。
標準個数より増えると増設となり、オプション価格がかかります。
1か所あたりいくらなのかも確認しておくと良いでしょう。
しかし、ここで無理に標準個数内に収めようとしないでください。
後から「やっぱりここにコンセントが必要だった」と不満を感じてしまいます。
家が完成してからのコンセント増設工事は、建築中の増設よりも費用がかかります。
また、住みながらの工事は大変ですし、希望通りの位置に付けられない場合もあるのでご注意ください。
位置については家具で隠れない、かつ配線が目立たない場所を計画しましょう。
一般的な取り付け高さは、床からコンセントの中心までが25cmです。
掃除機用だと、少し高めの30~40cmくらいが抜き差しするのに便利です。
TV周りのコンセントはTVボードより上で、テレビ画面に隠れる高さにしておくとコードが隠れてすっきりします。
TVボードの裏に設置すると、掃除ができずに埃が溜まってしまい、トラッキング火災の原因になりますので要注意です。
⑤+αを考える
将来的に必要になりそうな家電についても考えてみましょう。
例えば、「ウォーターサーバーを置きたい」「ロボット掃除機を使うかも」「子供が大きくなったら部屋にパソコンを置くかも」といったように、未来をイメージしながら必要そうなコンセントを追加しておくと安心です。
おすすめのコンセント設置場所
ダイニングテーブル付近
ダイニングテーブルでホットプレートや電気鍋を使用するとき、近くにコンセントがあると便利です。
また、ノートパソコンを使用したり、携帯電話を充電したりと、なにかとコンセントを使う場面があります。
遠くのコンセントから延長コードで引っ張ってくると、つまづいたりして危険です。
なるべくテーブル近くに計画しましょう。
床に設置するコンセントを採用するのも一つの手です。
収納のなか
ウォークインクローゼットのなかに設置しておくと、湿気が気になるときに除湿器を使うことができます。
リビング付近の収納の中にコンセントを設置しておくと、充電式掃除機を収納しながら充電できます。
コロナ渦で働き方が見直されるなかで、クローゼットを改造してオフィスとして活用する「クロッフィス」が注目されています。
この時も、コンセントを設置しておくと改造しやすいですね!
玄関
玄関にコンセントを設置しておくと、靴の乾燥機を使うときや、電動自転車のバッテリーを充電するのに便利です。
寝室のベッド周り
ベッド周辺には多めにコンセントを計画しておきましょう。
携帯電話の充電や、加湿器・サーキュレーターを使う際にも近くにあると便利です。
布団乾燥機や電気毛布を使う方もいらっしゃるでしょう。
また、普段は足元用の照明として使用できる懐中電灯も、いざという時あると助かります。
キッチン・パントリー
キッチンのワークトップ付近には、ぜひコンセントを設置してください。
ミキサーやブレンダー等、調理器具をちょっと使いたいときに便利です。
また、料理しながらスマホやタブレットを使う方、けっこう多いと思います。
充電しながら使えると便利ですよ。
あとは、エアコンを使用していても料理中は暑かったりするので、扇風機が使えるとありがたいです。
パントリーが広めに確保できるのであれば、ぜひそこにもコンセントを計画してください。
将来的には生ごみ処理機やサブ冷凍庫が一般的になるかもしれません。
個人的にはサブ冷凍庫ほしいです!
キッチンは特に余裕を持ったコンセント計画をしておきたいですね。
洗面脱衣室
洗面脱衣室には、洗面台にコンセントが1口~2口付いていることが多いかと思います。
しかし、それ以外にもコンセントがあると、美容家電や除湿器等、扇風機や電気ヒーターなどの冷暖房器具も使えて便利です。
まとめ
コンセントは足りなかったり使いづらかったりすると、結構ストレスを感じます。
細かい部分までの打ち合わせは大変ですが、住んでからの快適さのためにしっかりと考えてみてください。
また、設置できる位置は家の構造等で制限を受ける場合があります。
設計者さんと相談しながら決めてくださいね!
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